UNPLANNED-PREGNANCY
思いがけない妊娠をした方へ
中絶を受ける
タイミング
初期中絶と中期中絶
中絶手術は、妊娠11週6日目までの「初期中絶」と、12週1日〜21週6日目の中期中絶に分類されます。当院では、妊娠11週6日目までの初期中絶手術に対応しております。
初期中絶と中期中絶の違い
| 初期中絶 | 中期中絶 | |
|---|---|---|
| 時期 | 妊娠11週6日まで | 妊娠12週0日 〜 21週6日 |
| 処置方法 | 吸引法、そうは法、または経口中絶薬 | 子宮収縮剤による人工的な分娩(出産) |
| 入院の有無 | 基本的に日帰り | 数日間の入院(通常2〜5日程度) |
| 身体への負担 | 比較的少なく、回復も早い | 出産と同じプロセスを踏むため負担が大きい |
| 役所への届出 | 不要 | 「死産届」の提出と火葬が必要 |
| 費用 | 約10〜20万円 | 約30〜60万円(出産育児一時金の対象) |
当院の中絶手術の特徴
-
痛みに配慮した手術
「気づいたら終わっていた」と感じるほどの痛みの少ない手術を当院では理想としています。術前の適切な処置や、麻酔薬・鎮痛剤の厳選など、細部まで徹底した配慮を行い、お体への負担を最小限に抑えます。痛みに不安がある方も、どうぞ安心してお任せください。
-
患者様に寄り添います
中絶を決断される背景は様々です。心が不安定になるのは決して特別なことではありません。当院ではスタッフ一同、患者様のご事情と意思を尊重し、プライバシーにも最大限配慮いたします。親身なケアとサポートを通じて、精神的なご負担も少しでも和らぐよう努めています。
-
翌日の手術も可能
一定の条件を満たしている場合、初診の翌日に手術を行うことが可能です。主な条件は、前日午前中までの受診と血液検査、良好な健康状態、および手術枠の空き状況です。これらの条件に該当しない場合は翌日以降の調整となりますが、できる限り迅速に対応できるよう体制を整えております。
中絶の方法
初期中絶の手術方法:手動真空吸引法(MVA)
子宮内に「ソフトカニューレ」と呼ばれる、とても柔らかい素材の細い管を入れ、手動で優しく吸引する方法です。器具が柔らかいため、子宮の内側(子宮内膜)を傷つける心配がほとんどありません。お身体への負担が少なく、将来の妊娠への影響も最小限に抑えられる、女性の体に優しい仕組みです。
当院の麻酔方針
当クリニックの麻酔は、「痛みをしっかりと抑えること」と、「手術のあとは麻酔を引きずらず、スッキリ目覚めて歩けること」の2つを何よりも大切にしています。これらを同時に実現するため、当院では長年の経験に基づき、2つの麻酔をバランスよく組み合わせた「ハイブリッド方式」を取り入れています。
-
眠っている間に、
痛みのケアをします点滴からリラックスして眠る麻酔(静脈麻酔)を行い、完全に眠ってから痛みを止める局所麻酔(傍頸管ブロック)を行います。そのため、麻酔の注射自体の痛みを感じることもありません。局所麻酔がしっかり効くため、眠るためのお薬はごく少量で済みます。手術が終わればすぐにスッキリと目が覚め、ご自身の足で歩くことができます。
-
眠る麻酔に不安がある方へ
アレルギーや持病などの理由で眠る麻酔にリスクがある方や、「眠るのが怖い」という方は、意識がある状態のまま局所麻酔のみで行うことも可能です。この場合も、事前に痛みを抑える表面麻酔をした上で、とても細い針を使用しますので痛みの心配はありません。お好きな音楽を流し、スタッフがお声がけをしながら、少しでも緊張がほぐれるようサポートします。
事前の処置(子宮の入り口を広げる処置)について
手術の前日や当日に行うことが多い「子宮の入り口を広げる処置(子宮頸管拡張)」は、患者様のお身体の負担を考え、原則として行っておりません。(※妊娠10週以降の場合や、診察時の状態により必要と判断される場合を除きます)
中期中絶の手術方法:人工分娩法(人工死産)
妊娠12週以降は、お薬を使って人工的に陣痛を起こし、通常の出産と同じような流れで進める方法をとります。まずは子宮の入り口を安全に広げるための処置を行い、準備が整ったところで子宮を収縮させるお薬を使用します。初期の手術に比べるとどうしてもお身体への負担がかかるため、当院では患者様の様子をしっかりと見守り、痛みを和らげる工夫をしながら慎重に処置を進めてまいります。
飲む中絶薬:メフィーゴパック
「どうしても手術が怖い」「麻酔に不安がある」という方のために、当院ではお薬を飲むことで中絶を行う「メフィーゴパック」を取り扱っております。これは、2種類のお薬を飲んで人工的に陣痛を起こし、妊娠を終わらせる方法です。金属の器具を使わないため、子宮への負担が少ないという特徴があります。お薬が効いてくる過程で生理痛のような痛みや出血を伴いますが、院内でスタッフがしっかりと付き添い、痛みを和らげるケアを行いながら見守りますので、どうぞご安心ください。
| 対象となる方 | 妊娠9週0日(妊娠63日)までの方 |
|---|---|
| 処置の特徴 | 手術器具を使わないため子宮内膜を傷つけるリスクが低いです。 |
| お薬の飲み方 | 1つ目のお薬を飲んだ後、36〜48時間後に2つ目のお薬を院内で服用します。 |
| リスクと注意点 | お薬の作用により、出血や腹痛を伴います。また、処置が完了するまで院内で数時間お休みいただく必要があります。 |
手術の流れ
-
1
初診・カウンセリング
妊娠の確定診断:超音波(エコー)検査を行い、妊娠週数や「子宮内に正常に妊娠しているか」を確認します。
・問診とカウンセリング:持病やアレルギー、過去の妊娠歴などを確認します。
・手術の説明と予約:術方法、費用、リスクについてご説明いたします。
・術前検査:血液検査(感染症や貧血、血液型の確認)など、安全に手術を行うための検査を行います。 -
2
準備・同意書の作成
法律(母体保護法)に基づき、必要書類を準備します。
・同意書の提出:本人と配偶者(パートナー)双方の署名・捺印がある同意書が必要です。
※パートナーが不明、DV、連絡が取れないなどの特別な事情がある場合は、医師に相談可能です。 -
3
手術当日
・初期の場合:眠っている間に手術を行います。手術自体は5〜10分程度で終了します。
・中期の場合:麻酔で痛みを和らげた状態で子宮収縮剤を使用し、人工分娩(死産)の形で進めます。通常の出産と同じプロセスをたどるため、お薬の効き方によってお時間がかかります。 -
4
術後の経過とアフターケア
手術が終わった後も、身体と心を休める期間が大切です。
・検診(術後1~2週間):子宮の戻り具合や出血の状態を確認するため、必ず指定された日に再診を受けていただきます。
・生活の制限:数日間はシャワーのみ、激しい運動を控える、性交渉を控えるなどの制限があります。
・心身のケア:ホルモンバランスの変化や心理的なストレスにより、気持ちが不安定になることがあります。一人で抱え込まず、医療機関や専門のカウンセラーに頼ることも検討してください。
手術当日のお持ち物
-
同意書2枚
ご結婚されている方は法律上、配偶者の同意が必要です。未婚の方はパートナーの同意書があることが望ましいですが、諸事情により用意できない場合でも手術が可能なケースがございます。お困りの際は、お一人で悩まず当院までご相談ください。
-
印鑑
書類への捺印が必要ですので、印鑑をご持参ください。なお、外国籍の方はサインでも承ります。
-
手術費用
当日、手術費用のご用意をお願いいたします。お支払いにはクレジットカードもご利用いただけ、分割払いも選択可能です。
-
替えのショーツ・ナプキン
当日は生理用ショーツと、夜用ナプキン2枚をお持ちください。手術後の出血には、感染防止の観点からタンポンではなくナプキンで対応していただくようお願いしております。
-
メガネ
普段コンタクトレンズを使用している場合でも、手術時は外す必要があるため持参してください。
手術当日の注意点
- 予約時間の6時間前から絶飲食で来院してください。
- 術後はかなりふらつきますので運転は不可能です。車や自転車を運転してこないでください。
- コンタクトの方はメガネに代えて来院してください。
- 靴はヒールの低いもの、または運動靴できてください。
- 手術中に顔色のチェックをしますので、お化粧はしないでください。
- マニキュア・ジェルネイルは落としてご来院ください。
- アクセサリー類(ピアス、ネックレス、指輪など)は外してきてください。
- 子宮口を広げる処置は、当日の状態により判断いたします。
術後に起こる可能性がある症状
痛み
術後数日から1週間ほど、生理痛のような痛みが生じることがあります。これは子宮が収縮し、元の状態に戻ろうとする正常な回復過程です。当院では痛みを和らげるための鎮痛剤を処方しておりますので、無理せず服用してください。もし強い痛みが続くなど、つらい場合はお気軽に外来を受診してください。
出血
術後1〜2週間は出血が続きます。これは子宮内の内容物を排出するために必要なプロセスです。出血量には個人差があり、数日後に塊が出たり、少量の出血が長引いたりすることもあります。出血量が異常に多い場合や、極端な体調不良がなければ経過を見ていただいて問題ありません。
めまい、頭痛
麻酔の影響で、術後にめまいや頭痛が起こることがあります。通常は覚醒後30分ほどで改善しますが、当日は無理をせず安静にお過ごしください。安全のため、ご自身での車や自転車の運転は厳禁です。付き添いの方にお迎えに来ていただくことをお勧めしております。
吐き気、嘔吐
術後の合併症として、麻酔の影響により吐き気などが現れる場合があります。万が一、こうした症状が見られる際には、点滴等による適切な処置を行います。お体の状態に合わせて柔軟に対応いたしますので、ご安心ください。
健忘
ごく稀に、麻酔の影響で手術前後の記憶が一時的に曖昧になったり、嫌な夢を見たりすることがあります。これらは麻酔薬による一過性の反応であり、お体や脳に長期的な影響を与えるものではありません。時間の経過とともに解消されますので、心配しすぎないでください。
PAS(中絶後遺症候群)
手術による感情の抑圧から、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のような症状が出る「PAS(中絶後遺症候群)」を発症する場合があります。術後にお気持ちの面でつらさや違和感が生じた際は、一人で抱え込まずにいつでもご相談ください。
中絶手術の費用
| 9週まで | 120,000円 |
|---|---|
| 土曜日手術の場合 | +10,000円 |
未成年の手術について
「妊娠したかもしれない」と不安を感じている未成年の方は、きっと想像以上に大きなプレッシャーを抱えていることと思います。未成年の方が手術を受ける際は、法律上の手続きとして「保護者の同意書」が必要になります。もし可能であれば、最初のご相談からご家族に同席していただけると、心身ともに大きな支えとなり、手術の負担を和らげることにもつながります。けれど、「まだ親には話せていない」「まずは自分で確かめたい」という方もいらっしゃるでしょう。その場合は、最初は一人で受診されても大丈夫です。相談が早ければ早いほど、お身体への負担や選択肢を広げることができます。また、パートナーも未成年の場合は、パートナーの保護者の方の同意も必要になります。手続きに不安がある方も、まずはお話を聞かせてください。私たちはあなたの味方です。どんな些細な疑問にも、誠実にお答えいたします。
